すごくできる小学生たちがどのように勉強してるか

松谷です。

すごくできる小学生たちが勉強する様を近くで見させてもらうことがあるんですね。(何をもってすごくできるととらえるかはいろいろあるはずですが、今回は学力的なものとします。)

 

そういう子たちは素直にすごいなあと思いますが、特別視したいとかひいきしたいとかそういうわけではありません。ただ、稲荷塾の小学生部の生徒さんや保護者さんでしたら多少参考にしたい部分はあるのかもしれないなと思い、状況を共有することで皆が良い方向に行けばよいなと思います。

 

まず、断っておかなければならないのは、そういう子たちはすごく理解力が高いのは間違いないです。つまり、こちらが説明したりしたことの浸透具合というのがそういうのが高く、その結果それを再現する確率も高いです。集中力も高いですし、学習適性があるのでしょう。もしかしたら、脳が少し同世代の子より大人なのかもしれません。でもそんなことは別に何の参考にもなりません。

そうではなく、学習の姿勢的なところに注目してみたいと思います。つまり、非認知能力的な部分でしょうか。

それだけ能力が高くても、そういう子たちでもプリントやテキストで学習すると必ずと言っていいほどどこかで間違います。(間違いの率はだいぶ低いですが、そもそも普通に間違うもんなんだなというのが発見でした。)そこからです。彼らは、

まず、解答を見たときに間違いだったものには、必ず×をつけます。そして、ぱっとできそうなら赤などで解き直してみます。ぱっとできそうになければ解答を良く見て、間違いの原因を明らかにします。そして、原因を明らかにしたら直しを赤などで書きます。解答を見てもよく分からないとか、そもそもすっきりしない部分とかがあった場合はこちらに質問してきます。そして、納得したらその内容を書きます。確認テスト前は復習もしているようです。稲荷塾で用意されている最低限の量の宿題は適切なタイミングでやっています。

 

さて、どうですか??

ごくごく普通のようですよね。

何を当たり前のことを言ってるねんて思う方も多いと思います。

でも、これができていない子が7割くらいです。たぶん平均的な小学生より明らかに学習できそうな子だけが集まっている稲荷塾の生徒の7割が出来ていないわけなんですね。

 

プリントやテキストで学習して間違う。ところまではみんな同じです。以下、行動の違いを併記してみます。

解答を見たときに間違いだったものには、必ず×をつけます。そして、ぱっとできそうなら赤などで解き直してみます。

解答ほとんど見ずに適当に○✖️をつけたり、○つけせずに放置したり、ちょっと間違ってたら鉛筆で書き足して○にしたりします。どこを間違ってたか分からなくなります。

 

そして、ぱっとできそうなら赤などで解き直してみます。ぱっとできそうになければ解答を良く見て、間違いの原因を明らかにします。そして、原因を明らかにしたら直しを赤などで書きます。

解答の数字だけを赤で写して途中経過を確認しない。途中経過を確認しても目で見る程度、手を使って書かない。

解答を見てもよく分からないとか、そもそもすっきりしない部分とかがあった場合はこちらに確認してきます。そして、納得したらその内容を書きます。

解答をちゃんと読み込まないので質問しようと思わない思えない。そもそも、質問することが負けと感じているのか自分の能力を過信しているのか単純にコミュニケーション力の問題なのかで質問を避ける。納得できない部分があっても見ための進度を何らかの理由で気にしていて形だけ先に進めたいのか質問せずに適当にやり過ごして次のページに進む。

確認テスト前は復習もしているようです。

確認テストがあるのに、まったく復習してこない。解き直しをしてこないだけでなく、そもそも見てこない。範囲も知らない。再テストとなっても前回のテストをほとんど見てこない。

稲荷塾で用意されている最低限の量の宿題は適切なタイミングでやっています。

稲荷塾の中学数学の宿題は本当に本当に最小限なのに(1日5分程度で終わる)宿題をテキストと連動したタイミングではやらない。やったとしても答え合わせをしない。宿題を失くす。というか言われるまでやらない。言われても気が進まない。

 

と、こんな感じです。

短くいうと、できる生徒は、

できないことをできるようにしたい。わからないことをわかるようにしたいという欲に忠実な行動をとっているだけなのかもしれませんし、ご家庭で育まれた学習習慣のなせる業なのかもしれません。

 

まあいわゆる算数や数学などの学力を高い状態に持っていったものが、人間性において優れているというわけではありません。まったく関係ありません。

ただ、お子さんの学習で何かひっかかりを感じた場合には、上のようなどこかで何かが起こっているかもしれまんせので、場合によっては保護者様が少しだけ手伝うというのもありだろうなと思います。そして徐々に手を離してあげてください。

もちろん、学習が上手くいっていない生徒を塾として放置しているわけではりません。至近距離に座っているので、気付きうる限りのことを注意し、改善を促し続けていますが、学習習慣や性格はなかなか変えられません。

それで、小学生についてだけは再テスト制度を設けています。特に、ひどい学習習慣で来てしまっているひとは中1の第1回、第2回あたりの単元テストが鬼門になっています。当然のように再テストになっていきます。でも、ある意味この再テストで100点を取れるように準備してくれれば、学習習慣としては改善されていくなという感覚があります。なんとなくですが。

 

また、学習習慣の改善は、その子の持っている能力を最大限に発揮させるための方法に過ぎないのかなとも思います。能力自体を上げるというものではないんだろうなと。ただ、その過程で自信がついたりすることの好影響はかなりあるなと。それこそ受験などではなく、社会で生きていく力につながっていくのではないかなと思います。