「書く」

2004年に広告代理店の勧めで「3カ月で偏差値10ポイントアップのための勉強法」という小冊子を作りました。

もちろん、そんな方法が存在するはずはなく、いやいや作ったのですが、この作業を通して「そういう付け焼刃的な方法ではなくもっと本質的な方法を探すべきだ」という自分自身のスタンスを確認することができました。

そして何より、自分の考えていることを「書く」ことによって人に伝えるということの楽しさを知りました。

その後、年に1本ぐらいのペースでエッセーを書くようになり、次第にその頻度は上がり1週間に1本ぐらい書いてはそれをコピーして塾生に配っていました。それが「小さな数学塾のヒミツ」の出版につながりました。

ブログを始めたことでエッセーは終わりましたが、書くこと自体の頻度はさらに上がりました。もう何年続けているのでしょうねぇ …

もちろん毎日書いていると「テニスをしました。疲れました …」みたいな、単につないでいるだけのときもあります。

でも先々週に小学生部の考え方をまとめたように、エッセーを書いていたときのような集中力をもって取り組むときもあります。

まあ、ちょっとしたライフワークになったということです。

 

そして今、実は小説を書いています。

これは出版を目指すものではなく、2人の子どもを読者対象とした、いわば遺言です。

心の奥底で思っている本音の部分はそう簡単に口に出せるものではなく、話したいと思ってもなかなかそのタイミングが難しいのです。

その点、書くとなると結構スムーズに思っていることを表現することができ、現時点で70ページを突破しました。

いつ完成するかは分かりませんが、私が死んでから彼らが読むようにすれば効果的かも知れません。大した内容でなくても。

 

私の母も私宛の手紙のような日記を書いていました。もともと国語の先生ですから、かなり文章は上手く、しかもちょっと見たことがないぐらいの達筆で。

これを母が亡くなってから受け取ったのですが、とにかく泣けましたねぇ。

そういうシチュエーションをちょっとばかり想像します。