学力って?
学力って何でしょうねぇ …
高2ぐらいのときにすごく成績がよくて、模試を受けて東大や京大でA判定が出ていても、「この子は京大の問題が解けるようにはならないだろうな」と感じてしまうことがあります。
逆に知識的な部分で遅れていても、大丈夫だと思う子もいます。
高2までの模試では、そんなに深い内容が問われるわけではないので、単純によく勉強している子が勝つ傾向にあります。
要するに、やり方を知っているだけでも点が取れるということです。
でも、そういう技術の一つ一つにこだわりをもって、なぜそうするのかを追求する姿勢をもっていないと得た知識に深みが生じません。
そうすると、東大や京大の問題のように技術そのものではなく、その一歩先が問われてくるようになると、深くない学力は急に効力を失うのです。
ですから、稲荷塾では数ⅠA、数ⅡB、数Ⅲを学ぶ段階から「なぜそうするのか」を考えてもらうことを意識しています。
必然的に問題は難しくなります。
「ちゃんと予習したつもりだったのに、そこまでは考えていなかった」と毎回の授業で感じてもらえるようにしたいと思います。
ここまでは高校数学の話ですが、これを前提に考えると、中学生や小学生のときに何が大切なのかということについて少し見方が変わってくると思います。
まず、学校の成績はそれほど重要ではありません。
先取り学習や、知識の詰め込みはほぼ無意味です。
特に小学生ではそうです。
大切なのは目です。
好奇心にあふれた子どもらしい目をしている子は伸びます。
大人の価値観に従って「こうでなければならない」と決めつけすぎると、この目の輝きが失われていきます。
もちろん親がリードすることも大切ですが、子どもの自由度を十分に確保することが必要です。