中高一貫7年校

以下は多少の誇張があることを踏まえて読んでください。

洛星は非常に楽しい学校です。先輩と後輩の関係が緩く、君付けで呼び合うこともしばしばです。また、通常であれば「変わっている」という理由でいじめの対象になりやすそうな生徒がストレスなく学校生活を送っています。それはある意味、奇跡的だと言ってよいでしょう。

しかし、そののほほんとした空気は弱点にもなります。たとえば、進路指導が甘く、成績の悪い生徒が京大を受けると言ったとき、「おう、そうか、頑張れよ」といったような対応をすることが多いということです。

だから、洛星の生徒は自ら、自分たちの学校を「中高一貫7年校」と呼んだりします。

 

稲荷塾にも上記の典型と思われるような生徒が何人かいます。

通常、高2の夏過ぎから本気になる子は受かり、高3になってから頑張り始める子は落ちるのですが、今日、話題にしようとしている子は高3になってから頑張り始めました。彼が高2のとき、いくらやるべきことをやるようにと促してもしませんでした。クラブ活動優先で、授業を休むことがあっても、基本的に振り替えようとはしませんでした。

「ああ、こいつは7年計画なんだな」と私は思いました。

 

ところが、

 

高3になってからのダッシュには目を見張るものがあります。「演習問題はやりっ放しにせずに、できなかった問題は必ずやり直すように」という稲荷塾の演習クラスのルールを完璧に実行しているように見えます。授業中の行動も機敏です。1つの問題をして、次の問題に取り掛かるまでに2、3分でも時間ができたら、その前にできなかった問題のやり直しを始めるのです。

当然、成績は急上昇し、夏の京大オープン、京大実戦模試ではB判定が出ました。このペースを維持すれば行けそうな気がします。

 

もちろん、こういうやり方を推奨しているわけではありませんが、いろんなタイプがありうるということを改めて実感させられたので紹介しておきました。