オタクへの道

私には数学の師匠が2人いて、1人はD先生で、もう1人はK先生です。

K先生は難しい問題に出くわすたびに、目を輝かせ、いつも同じセリフを述べました。

「こんな面白いことをしててお金をもらっていいんやろか?!」

まあ、完全なオタクです。

そんなふうに感じているのはあんただけやで、と伝えたかったですが、遂に一度も声に出しては言いませんでした。

K先生が京大の理学部数学科の大学院に在籍していたころはちょうど学生運動が激しかったころで、それがどのように関係しているのかはよく分かりませんが、「優秀な奴は大学には残らなかった」、これも口癖の一つでした。暗に「自分は優秀だったから大学に残るのをやめた」と言っているわけです。

実際、優秀だったんだと思います。

結果的に私と似たような仕事をしていますが、中身は完全に学者です。そういう意味で、悔しい思いがあるのだろうなと想像します …。

 

 

なんでこんな話をしているかと言えば、昨日、今日と数学を楽しんでいるからです。

遂に私も上記セリフを述べるときが来たのでしょうか?!