進み過ぎないために

昨日は恒例のカレーミーティングをしました。

といっても特に議論するテーマがあるわけではなかったので、雑談になりました。

まあ楽しかったですが、Carmelia の注文は4辛のカレーでした。多分相当に辛いと思います。

でも、スパイシーな食べ物を食べると鼻腔が広がるなどと言いながら、けろっとしていました。

松谷君は何を食べるにも、飲み込むようなスピードで食べます。本当に味わっているのでしょうか?

 

さて、稲荷塾では中2から高校数学に入るのを標準にしています。

しかしそれは、数ⅠA、数ⅡB、数Ⅲにそれぞれ1年ずつをかけることを前提にし、その前提の下で高2、高3の2年間の演習の時間を作るための作戦だったのです。

今、反転授業で数ⅠA、数ⅡB、数Ⅲのそれぞれを半年で学べるようになってみれば、必ずしも中2から高校数学に入らなくても十分な演習時間を作り出すことができます。

このことは小学生部のあり方にも影響を与えます。

 

そもそも、中2から高校数学に入ることが重要だったとしても、小学5年生ぐらいから始めれば、その目標を達成することができます。

そうすると、小学3年生や4年生から始めるとどうなるでしょうか?

これはもろ刃の剣です。

数学方面に特性のある子は、どんどんと新しい世界を体験し、とても刺激的な学びをすることができます。

しかし同時に、進み過ぎになる可能性を秘めているのです。

つまり消化できる力以上に進んでしまうと、まず進度が落ち、難しいと感じ始め、そうすると面白くなくなってしまいます。

当然のことながら、小学生には大学受験を意識するなどということはありません。

ということは、苦しいけれども頑張って行こうといったようなモチベーションが生まれはずがないということです。

小学生にとっては、ずばり、楽しいかどうかということが重要なのです。

得意だと感じるから好きになり、好きなことをやるから楽しいのです。

ですから、この良好なサイクルを壊してはいけません。

 

上に「反転授業を始めたことが小学生部のあり方にも影響を与える」と書きましたが、算数が終われば中学数学に進むのを当たり前にしていいのだろうかと考えるようになりました。「もっと進みたい」という気持ちを持たせ続けるためにも、ここは一旦算数の総合的トレーニングをするという方法もあり得ます。特に小学3年生や4年生の段階で算数が終わった場合には、その方がいいのかも知れないと感じ始めています。

もちろん特殊算を教えようなどとは思いません。そうではなく、算数特有の楽しさを味わえる問題を解くことには意味があると思います。たとえば、鶴亀算のような考え方は方程式1本で機械的に解けてしまうより、頭をひねることができます。

そうして「もっと進みたいのに …」と思わせるのです。

どうでしょうか?

結構いい作戦かも知れないですね …。