0は何の倍数?

松谷です。

昨日の土曜日の自習時間は、雨だったからか、少しだけすいていた?かもしれません。

来た人によい演習時間になったのなら嬉しいです。

さて、1人の塾生の質問に答えたんですけど、そのときはその問題を解くのに有効な考え方を述べただけでした。

しかし、今考えると面白い内容を含んでいるなと思ったので、紹介します。

 

その問題は、

 

(ある式)=0ではない

 

ということを示す問題なのですが、

結局、

 

(ある式)は奇数だから0じゃない

 

という感じの論展開が思いつくものでした。

 

つまり、(ある式)は、奇数、即ち2で割って1余る数だから、0じゃない。

 

という理論です。

 

うーん。

じゃあ0は何なんですか?

という疑問が湧いてくるはずです。

 

ここでは、0は2の倍数である!    

 

という理論を使ってるわけです。

 

でも、ちょ、ちょまてよ。と。(キムタク風)

 

その理論で行くと、

0は3の倍数でもあるんじゃないの??

 

という疑問が出て来ます。

 

いや、4の倍数、いや、5の倍数?

 

いやいや、0はすべての整数の倍数なんじゃないの?!

 

という理論が導かれるわけですね。

 

そうなんです。

 

実は、0はすべての整数の倍数と言えるわけです。(すべての整数が0の約数だとも言える)

 

(ちなみに、小学算数はその考え方をするとバツをくらいます。おそらく。2の倍数は2、4、6、8…と答えておいてください。また、高校数学だとしても、素因数分解したとき、約数が持つ素因数を全て持つのが倍数とする立場もあり、その場合0は2の倍数とは言えません。そのときに何を議論しているのかによって変わりますので注意してください。)

 

話を戻しまして、つまり、0はすべての整数の倍数であるという立場から考えると、(ある式)が0じゃない!ということを言おうと思ったら、

 

(ある式)は、ある整数の倍数ではない!

 

ということを言えばよいわけで、

 

ある整数で割った余りに注目するという方法が考えられるわけです。

 

たとえば、

(ある式)が3で割って2余るなら、(ある式)は0ではないですし、

 

(ある式)が5で割って3余るなら、(ある式)は0ではないですし、

 

その流れの中に、

(ある式)が2で割って1余るなら(即ち奇数なら)、(ある式)は0ではない。

ということも入っているわけですね。

 

すなわち、上記のどの情報を使うかというのは、問題の全体像の分析や、具体的な数字を用いた実験によって見えてくるのが普通なわけですね。

 

もちろん、慣れて来たらこれしかないでしょって、わかってきたりもしますが、まぁ、それは副産物みたいなもんですからね。

 

興味を持ってくれる方がいたらいいなと思います。

 

塾生みてるかな。。。