ガンジー

おどろおどろしいニュースを見たりして、いい世の中にならないものかと悩みます。

しかし、そもそもいい世の中ってどんなものでしょうか?

私の親しい友人の中には熱心に宗教をしている人もいて、その考え方が世の中を変えると信じているわけですが、それはどうなんだろうかと考えてしまいます。

宗教は人の生き方とか、価値観の中心に迫るものです。そしてそれに従って生きようと決めるということは、それが一番正しいと信じることであって、必然的に自分の宗教が一番だということになります。

そうすると、別の宗教との関係はどうなるでしょうか?

互いに自分が一番だと思っているぐらいなら、協調する道がありますが、相手を否定するとか、相手の宗教が自分の宗教に吸収される場合にのみ一致できると考えるようになると、むしろ闘争の原因になります。

実は異なる宗教でも、共通点は非常に多いのです。共通の価値観を訴えています。

しかし多くの場合、共通点ではなく、相違点に注目することになるのです。

ですから、異宗教より異端が憎しなどと言ったりします。

結局、宗教を通して世の中が一致して行くのは難しいと思います。

だから日本では宗教の話題は避け、できる限り共通項を探ろうとする傾向があり、和をもって尊しとなす、ということなんだと思います。

そういう意味で日本は特殊です。自然にそういう雰囲気になっていますから。

ですが、ここで、だから日本は素晴らしいなどと言い始めると、また問題が生じます。

民族意識とか、国家意識を越えることも非常に難しいのです。

これも宗教の話と似ていて、自分の国が一番だと思うと、他の国を尊重する心が薄れる場合があります。

大体、遠い国とはうまく行きます。利害関係が薄いですから。

しかし地理的に近い国とは歴史的に争って来た経緯もあり、感情的になりやすいのです。異宗教より異端が憎し、とよく似ていますねぇ。

これまた違いではなく、共通項に注目することが大事です。

おそらく、私が思うに、このように論じていることは多くの人が共感できる内容だと思います。

しかし、頭で考えていることと感情はまた違うのです。

結局、世の中の問題の解決は非常に難しいのです。

それで私が願うことは、偉大な精神的リーダーの登場です。

たとえばガンジーのような …。

 

ところで、私の中高生時代のあだ名は「ガンジー」でした。

えっ?

私が偉大だったから?

全然違います。

教科書に載っていたガンジーの写真が私に似ていたからです。