気持ちを投入すべし
最近はなくなりましたが、以前はよく「どうして将棋をやめたんですか?」と聞かれました。
やめたわけではありません。
今でも新聞の将棋欄は見ますし、詰め将棋等の問題が載っていたら、無意識で考え始めています。
でも、確かに将棋を指すことはなくなりました。
アマチュアの四段ぐらいの人をぽこぽこと負かして、「強いですねぇ!」などと言ってもらって喜ぶことはできます。
しかし、それでは本心が満足しないことを知っています。やはり競い合うレベルの人と切磋琢磨したいのです。
ところが、これをやるとなるとエネルギーが要ります。ずっとそこに心を向けているというか、物理的に必要な時間以上に、気持ちを投入しないとレベルアップすることができません。
娘とテニスを始め、これにかけようと決めたとき、その将棋への気持ちの投入が無理だと判断したのです。
そして今、本気か冗談かは分かりませんが、中井さんから「全日本を目指そうよ!」などと言われることがあります。
でもこれは無理です。
今の私のレベルは、全日本クラスの選手が出ていないような草大会で優勝を目指すというものです。それで、ときどき優勝することもあり、とても楽しんでいます。もし本気になったら、まだまだ強くなれることも知っています。
しかし全日本を目指すとなると、それ相当の覚悟が必要であり、ぐっと気持ちを投入しないとダメです。
それが無理だと思うのです。
何と言っても今は仕事に燃えています。まあ、寝ても覚めても「稲荷塾をどうしようか」ということを考えています。要するに気持ちを投入しているのです。
高校生の勉強も同じですねぇ!
気持ちが入っているかどうかは、顔を見ればすぐに分かります。
中学生から高校生のどこかで、やる、と覚悟を決めることが大切です。
そうすれば伸びます。
能力はその次です。